訪問看護で実践している外出したいが一人ではできない方の支援方法

平成30年4月6日に社内勉強会を行いました。

テーマは『外出支援について』です。

本日の講師は訪問看護事業部長(理学療法士)です。

今回の勉強会は少し指向を変えて、グループワークで模擬症例について話し合いました。

模擬症例

Hope:『絵画教室に参加したい』
片麻痺
自宅内ADL見守り~自立
屋外歩行杖使用見守り
発症前は移動にバスを利用していた
バスのステップの昇降に介助が必要

絵画教室へ通う方法を思いつく限りあげてもらいました。

グループワークであがった方法

すぐに出来る方法

家族・友人に付き添ってもらう
送迎付の絵画教室へ通う
タクシーを利用する(自費の介護タクシー利用、タクシー券利用など)
自分で車を運転する
歩行器を使う
車椅子で行く
近くの絵画教室を探す

すこし先だがいずれできるようになる方法

結束力の強いサークルに入り手伝ってもらう人を作る
訪問・通所リハビリによる機能改善
歩行補助具の選定
自宅を引っ越す
自立支援のサービスの利用

この中で自立支援のサービスの利用について少しお話します。

自立支援サービス

当ステーションがある横浜市金沢区周辺には次のようなサービスがあり、条件はありますが外出支援の助けになる場合があります。

在宅リハビリテーション事業(横浜市)
中途障害者地域活動センターライブアップ金沢(横浜市金沢区)
田浦障害者地域リハビリセンター(横須賀市)

在宅リハビリテーション事業

横浜市在住の方に対して生活上の問題に対してリハビリテーション専門職が解決策の提案をしてくれます。

例えば入浴が困難な方に対して、手すりをつける提案をしたり、外出のために玄関から出るための昇降機の設置を薦めたりということをリハビリテーション専門職が自宅に訪問して行ってくれます。

この事業の中に公共交通機関に乗る練習を実際に一緒に行ってもらうなども含まれるようです。

中途障害者地域活動センターライブアップ金沢

自立・社会参加を促す為のリハビリ訓練の中に、バス・電車等乗車訓練があり、バスの車庫で実際のバスに乗る練習をするなど行ってくれるようです。

田浦障害者地域リハビリセンター

社会生活に必要なスキルの支援を行っています。

まとめ

訪問看護では在宅生活でのリハビリテーションに限られる為、社会参加を促すための実際的な練習はできません。

上記①~③のようなサービスを利用することで、実際の外出が安全に体験でき、利用者様の外出がより早く実現する可能性があります。

訪問看護では週1~2回(1~2時間)程度しか利用者様と関わる機会がありませんので、一週間168時間のうちの166時間をどう過ごすかが重要になってきます。

本日のグループワークであがったような内容はこの166時間でどのように支援していくかの方法になります。

訪問スタッフが直接関わったときの技術はもちろん大切ですが、訪問看護・リハビリでは利用者様の一週間をどう過ごすかの提案力が求められます。

一人で考えるには発想の偏りがありますが、多くのスタッフで考えると自分にないアプローチ方法を知ることが出来ます。

当ステーションは看護師11名 リハビリスタッフ19名と多くのスタッフが在籍しており、他のスタッフの考えを知る機会が多くあります。

利用者様の問題解決に偏りが出ないよう、週2回以上訪問している利用者様にはなるべく複数スタッフで担当するようなシステムを取り入れています。

また、今回のような勉強会を週1回業務時間内に行っており、知識の共有により質の高いサービスが提供できるように努めています。

当ステーションに興味を持った方は、是非一度お問い合わせください。

外出支援① 外出支援②