言語聴覚士:Speech Therapistとは?

音声機能、言語機能または聴覚に障害があるものについて機能維持向上のため、言語訓練その他の訓練を行う

もの(言語聴覚士法.H9年)と定義されています。

声の障害、ことばの障害、耳(聞こえ)の障害、また摂食嚥下機能(口から食べる機能)の障害があり、日常生活で困っている方に対してリハビリテーションを行います。

当ホームページ上では、食べることに関してのリハビリテーションについてお伝えしたいと思います。

摂食嚥下障害、特にムセるとは?喉では何が起きている?

嚥下障害

嚥下障害とは摂食(食べ物を口に取り込み、噛んでまとめて飲み込むこと)と嚥下(飲み込むこと)に困難さをきたした状態を指します。

 

摂食(食べ物を口に取り込み、噛んでまとめて飲み込むこと)と嚥下(飲み込むこと)に困難さをきたした状態を指します。食べ物を飲み込んだ時、食べ物は口、咽頭(のど)、食道を通って胃まで移動します。これは食べ物の通路です。息をする際には、口(または鼻)、喉(のど)を通り、さらに喉の前方にある気道(呼吸の通路)を通ります。通常は食べ物の通路と呼吸の通路は喉頭にある蓋(喉頭蓋)や、声門(声帯がある場所)周囲の筋等によって別々の通路として機能しています。

食べ物がのどに落ちてくるスピードと、嚥下(ゴックン)運動のタイミングが合わない、飲み込む力が弱い、といった要因によって、のどに残った食べ物が誤って声門・気管内へ入ってしまうことがあります。これを、「誤嚥(ごえん)」といいます。

食道(→胃)に流れるところが、本来食べ物が入らないところに入ってしまっている状態です。そのため、異物として気管の外へ出そうとする体の防御機構が働き、咳をする・ムセるという反応が起こります。

誤嚥と誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎とは、誤嚥して起こる肺炎のことです。唾液が気管、肺に入っても肺炎になることが知られています。原因は様々ですが、体力が落ちている・体が弱っている・高齢の方の場合は特に注意が必要です。

STが訪問リハビリで出来ること  ~おいしく健康に、食べ続けるために~

肺炎にならない体作り、習慣的に体を動かすことのできる体力や筋力を付けるため、毎日の食事が大切です。また、美味しいものを食べる、家族と楽しく過ごす不可欠な活動のひとつです。食べにくい、飲み込みにくい症状に対して、その要因、理由を見つけ適切な運動や食事方法を見つけることが重要です。なぜ食べにくい・飲み込みにくいのかを把握し、どうしたら食べられるかを考えます。

  

 

一例ですが、

①口腔器官(唇や舌)・飲み込みに使う筋肉を使う、筋力トレーニング

 

 

②食事前に実施頂ける自主トレーニングのご提案(運動習慣をつけることができます)

③ゼリー・ミキサー・ペーストといった複数ある食事形態から安全・安楽な形態のアドバイス(市販の食品でもご相談ください)といったものをご提案できます。

言語聴覚士は皆様の「楽しく食べる」をお手伝いができます。