ロコモティブシンドロームと骨折リハビリ

高齢者の骨折の原因の一つにロコモティブシンドローム(運動器症候群)が考えられます。

ロコモティブシンドロームとは加齢に伴う筋力の低下や関節、脊椎の病気、骨粗しょう症などにより運動器の機能が衰えて、要介護や寝たきりになってしまう又はそのリスクの高い状態を表す言葉です(日本整形外科学会)。

要介護状態に陥る全体の2割程が運動器障害によるものであることが分かっています(厚生労働省:平成19年度国民生活基礎調査の概況)。

ロコモティブシンドロームの要因は運動器の病気、運動器の能力の衰え、運動器の痛みなど様々です。これらの要因が単独で深刻化したり複数の要因が組み合わさったりすることでロコモティブシンドロームになり、進行すると日常生活に支障をきたしたり社会生活活動に参加することが制限され、ついには要介護状態に至ってしまいます。ロコモティブシンドロームと判定された場合は専門の医師に掛り、原因が何かを見極めて貰い状態に合わせて適切に対処することが必要です(ロコモ チャレンジ! 推進協議会)。

高齢者の骨折の原因の一つにはロコモティブシンドロームによる骨粗しょう症(骨密度の低下)が考えられます。骨密度が低下すると骨の量が減り、骨が脆くなり転倒などで簡単に骨折するリスクが高まります。代表的な例では、高齢者が骨粗しょう症になり転倒して手をついた場合には橈骨遠位端骨折(手首の骨折)や後ろに尻もちをついた場合には腰椎圧迫骨折(腰の骨折)などがあります。

これらのリスクへの対処法としては、病気の予防、病気に対する専門医師による投薬や整形外科的手術による治療、運動器の力の衰えに対する筋力やバランス力の訓練、痛みや痺れに対する治療、栄養バランスの改善などがあります。

また、生活習慣病をお持ちの方は生活習慣病の治療、改善を合わせて行うことも必要です。

ロコモティブシンドロームは比較的に回復可能とされております。早めに対処することで要介護状態が深刻化することを防ぐことも可能と考えられます(ロコモ チャレンジ! 推進協議会)。

 

ロコモティブシンドロームの改善には運動による筋力増強などが必要ということがわかりましたね。

ここで筋力増強に必要な要素についてご説明します。

筋力増強には筋肉を使うための負荷量と回数を多くすることが必要です。これは何となく理解できると思います。

もう一つ必要な要素として、トレーニングの質、つまり筋力増強したい場所が効率よく使われているかという点が重要になっています。

負荷量、回数、質が確保されると、ロコモティブシンドロームの改善につながってきます。

 

ご自分で運動して改善しようという方は、自主トレーニング方法を調べて、毎日運動するとよいと思います。

ご自分では運動を続けるのは難しいという方は、他の方と一緒に運動できる施設などを利用するのがよいです。

 

あうるスクエアデイサービスでは、国家資格を持つリハビリテーションの専門家が在籍しており利用者様一人一人の状態に合わせて運動指導や生活指導、直接的な個別リハビリなどを行っております。一人一人の筋力のバランスや動作の仕方を細かく見ていくことで、同じ運動をしていても効果に違いがでてきます。

また、マシンを使った筋力増強訓練やバランス訓練などにより、身体機能の改善を行っています。運動量にこだわってプログラムを組んでおり、ロコモティブシンドロームの改善に最適な運動が可能です。

ロコモティブシンドロームと診断された方やロコモティブシンドロームについて心配な方は一度お気軽にご相談ください。