座位時間の長い方にロホクッションは非常に優れた車椅子クッションですが、意外と空気圧の調整が適切に行われていないことが多いです。
ロホクッションの調整体験を社内勉強会で行いましたので、勉強会の中で説明のあった空気圧の調整方法についてお伝えします。
ロホクッションとは
ロホクッションとは体圧分散に優れた褥瘡予防・座位保持目的で使用す車椅子用クッションです。
空気が入る部屋たくさんあり、それぞれの部屋が繋がっている構造になっています。
ロホクッションに座ると、空気が部屋の間で移動し、臀部の圧力が一定になるように自然に調整されるようになっています。
体圧が分散される為、脊髄損傷や脳梗塞などで長時間座っている事を余儀なくされる方にも、褥瘡ができにくくしたり、適切な座位を保てるようになります。
ロホクッションの種類
ロホクッションにはいろいろなタイプがありますが、今回は3タイプのクッションを福祉用具の方に持ってきて頂きました。
○ベストセラーシリーズ PROFILE® ロータイプ
○ベストセラーシリーズ PROFILE® ミドルタイプ
○クワドトロセレクト QUADTRO SELECT ® ハイタイプ
クッションの厚さの違いはロータイプは車椅子駆動する方、ハイタイプは褥瘡リスクのある方など選択基準があるそうで、いくらでも話ができるそうですが、本日は30分という短い時間なので、空気圧の調整方法のみを体験しました。
空気圧の調整方法
調整方法は思ったよりも簡単です。
①専用のポンプを使用し、クッションが反ってしまうくらい空気をパンパンに入れます。
②パンパンのクッションを車椅子に置き、仙骨座り(前にずり落ちた座り方)にならないように注意して着座します。
③調整者はクッションと臀部の間に手を入れ、坐骨(椅子に座ったときに座面に当る出っ張った骨)を探します。この時、手にビニール袋を被せて入れると探しやすくなります。
④手を入れた状態で少しずつ空気を抜いていくと、坐骨とクッションの底が近づいてきます。
⑤クッションの底をグッと押して、坐骨との距離が1~2横指(指1~2本分)になるように調整します。
⑥完成!!
※空気が入り過ぎてしまうと坐骨や仙骨を圧迫してしまい、空気が抜けてしまうと底づきしてしまいます。空気調整のポイントはビニール袋です!
メンテナンス
ロホクッションは空気で調整しているため、2週間に1回くらい空気を補充して調整が必要です。
訪問看護の利用者様でもロホクッションは使用している方は多いですが、調整をしっかりしていない方も意外と多くいます。
今回の講習後、看護師・リハビリ職が訪問している方で調整がされていない方がいるなど、『気づき』に繋がりました。
今後も週1回の全職種合同の勉強会を通して、日々の訪問に対して多くの『気づき』を起こし、質の高いサービスを提供できるようにしていきます。