感染症が流行する季節になりました。
毎年この時期に外部講師を招いての感染対策に研修を行っています。
本日は『ノロウイルスの感染対策』をテーマに神奈川県立こども医療センター感染制御室から感染管理認定看護師の秋葉和秀先生をお招きしての研修です。
本日の内容
・ノロウイルスの基本的知識と感染対策
・胃腸炎について
・感染しない・させないために大切なこと
もしノロウイルスを疑う症状で利用者様が嘔吐してしまった場合
本日の研修の内容で在宅での対応について、簡単にご紹介します。
ノロウイルスはアルコールに抵抗性を示すので、消毒には次亜塩素酸ナトリウム(ハイター®、ミルトン®)が有効。
吐物や便で汚染されてしまった場合は、吐物や便を取り除いた後に、1000ppmの次亜塩素酸ナトリウムでふき取る。
ここまではなんとなく知っている内容でしたが、ポイントは「吐物や便を取り除いた後に」ということです。
次亜塩素酸ナトリウムは有機物によって分解されてしまい、濃度低下が起こってしまうそうです。吐物や便は有機物のため、取り除かないと効果が薄くなってしまうということです。
ちなみに、木製の物はそれ自体が有機物なので拭けません。また、金属は錆びてしまうので拭けません。
スタッフから質問があったのは1000ppmという濃度は濃い分にはよいのですか?という内容です。1000ppmという濃度は消毒できるが脱色などの影響が少ない濃度とのことです。ハイター®、ミルトン®などには希釈する方法が書いてあるのでそれを参考に作るとよいそうです。
どうしても次亜塩素酸ナトリウムは使いたくない物(大切な衣服など)は85℃1分煮るという方法もあるそうです。
まとめ
ノロウイルスの感染対策については、社内研修やスタッフの以前の職場などで一度は聞いたことがあると思いますが、本日の内容はより具体的に、より在宅という環境における対策などをお話していただき、日々の訪問に大変役に立つ内容でした。
スタッフからの質問も活発に飛び交いましたが、一つ一つ丁寧に答えていただき、納得することができました。
毎年、外部講師を招いての研修を行っていますので、来年も秋葉先生の都合がつくようでしたら、別の感染症をテーマに講習をして頂きたいと思っています。