脳梗塞・脳出血の訪問リハビリ〜病院退院後にもリハビリは必要?〜

脳梗塞・脳出血の後遺症で生活に支障が出ている方に訪問リハビリの紹介です。

脳梗塞・脳出血は人によって様々な症状が出ます。ここでは、代表的な症状の「麻痺」がある場合に訪問リハビリはどのように行っていくのか解説します。

訪問リハビリとは

訪問リハビリとは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が自宅に伺い、生活で困っていることを改善するリハビリテーションを行います。

自宅の環境に合わせて実際の生活場面でリハビリが出来るのが特徴です。

理学療法士・作業療法士のリハビリについては訪問リハビリ(PT・OT)についてを参考にしてください。

脳梗塞・脳出血の病院でのリハビリ

脳梗塞・脳出血を発症し、生活に支障があると入院して薬や点滴などでの治療すると共に、多くの人がリハビリテーションを行います。

ここでのリハビリは初期は症状の回復に重点が置かれ、後半では自宅への退院や職場への復帰を目的とすることが多いと思います。

リハビリの期間は症状の重症度によって様々ですが、最大期間は発症から6ヶ月と決まっています。

これは統計上、症状の回復が頭打ちになってくるのが発症から6ヶ月であるというデータに基づいて決められています。

しかし、退院後しばらく経った人でも改善が認められることが、訪問リハビリでは多くみられます。

発症後6ヶ月制限の落とし穴

発症から6ヶ月経過すると麻痺の回復度合いが極端に少なくなるのは事実です。発症からの時間が経つにつれて、初期のように目に見えるほどの回復は感じられないこともあるかもしれません。

こうしてある程度症状の改善度合いが緩くなってきたタイミングで、自宅へ帰るための準備が整うといよいよ退院ということになります。

しかし、退院後自宅での生活を始めると思ったよりも室内の移動が大変だったり、トイレでの動作や、お風呂に入るのが大変になっていたりと、思うように生活ができないということがあります。

しかっりリハビリしたのに思うように生活できないのはなぜ?

自宅で生活できる状態に回復するのが急性期やリハビリテーション病院でのリハビリテーションの役目になります。そのため、自宅の環境を聞き取ったり、写真などで確認して、自宅での生活を想定してリハビリを行っていきます。

それでも自宅に帰ると想定よりも生活が困難ということがあります。

これは環境の違いによるものです。

病院内はバリアフリーになっており、床も凹凸が殆どありませんが、自宅内は意外と段差などのバリアが多くあります。

リハビリテーション病院では入浴の練習設備もありますが、寸法などが自宅の浴槽と完全に一致しているわけではありません。

もちろん入院中に自宅に一緒に行って動作の確認をするので多くの場合は、問題なく生活が送れるとは思います。但し、実際の自宅の環境で動作を確認できるのは1~2回程度ですので、うまくいかない場合もあります。

発症後数年経って動きにくくなってきた

今度は発症後数年と長い時間が経過した場合です。

発症後の年月と共に徐々に動きにくくなってきたという方を多くみかけます。

脳梗塞・脳出血は進行性の病気ではありません。しかし、実際に動きにくくなってしまうのは何故でしょうか?

原因は主に二つ挙げられます。

①活動量が減ったことによる全身の筋力低下

②自己流の動き方や自己流の自主トレーニングでバランスが崩れてしまった

①、②はどちらも脳梗塞・脳出血の症状の一つである「麻痺」が進行したわけではなく、筋肉のバランスが崩れてしまったことが原因です。

①に関しては麻痺があることによる動きにくさが日常的に動くことの障害となり、活動量が減ってしまうので、次第に筋力が衰えていってしまう、「廃用」という状態です。

筋力低下により体を支える土台が崩れてしまうので、手足が動きにくくなってきます。

②は自己流のやり方をすることで、左右どちらかに過剰な負担がかかって、麻痺側が過度に緊張して硬くなってしまうケースが見受けられます。

例えば、歩行時に麻痺側の足先を引きずってしまうので、非麻痺側で頑張って無理やり身体を持ち上げるようなやり方を続けると、非麻痺側には過剰な負担がかかって硬くなったり、痛みが出たりすることと、麻痺側にも力が入ってしまうため、麻痺側も硬くなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。

自主トレーニングに関しても、負担のかかるやり方や回数のやりすぎは、脳梗塞・脳出血の麻痺がある場合は身体が硬くなってしまう原因になってしまいます。

このように、発症からの年月が経ってくると脳梗塞・脳出血の直接の症状以外のところで動きにくさを感じるようになることがあります。

自宅での生活を改善する為に

脳梗塞・脳出血の後遺症である麻痺は上記のように、自宅で生活する上での困難さを引き起こすことがあります。

では、どうすれば自宅での生活をより楽に送る事ができるでしょうか?

それには、自宅での生活動作の専門家からのアドバイスが必要です。

自宅での生活動作の専門家とは

国家資格を持った理学療法士、作業療法士が生活動作の専門家です。

なかでも、自宅でのリハビリを専門とする訪問看護ステーションまたは訪問リハビリの事業所に所属する理学療法士、作業療法士は在宅生活をより楽に遅れるようにアドバイスができるノウハウを持っています。

訪問を専門とする療法士は、一人でいろいろなケースに対応しなければならないため、ある程度長く経験を積んでから訪問の仕事を始めている人が多いですので、より効果的にリハビリを行うことができます。

訪問リハビリでできること

いよいよ訪問リハビリの具体的な内容です。

訪問リハビリでまず行う事は、利用者様の全身状態や身体機能の確認です。

その方が生活のどこが困っているのか、困っているのはどこが原因なのかを探っていきます。

訪問リハビリで特に重要なのは家屋環境です。

先ほど病院でのリハビリとの違いは、環境の違いという話をしましたが、環境を少しだけ変えることで自宅での生活ガラッと変わってよくなることもあります。

例えば、ベッドからの立ち上がりがしにくいため、動くのが面倒になり動かなくなってしまっている場合は、ベッドの高さを少しだけ高くすることで立ち上がりやすくなり、動く機会が増え、結果として体力もついてどんどん良くなっていくという人もいました。

訪問リハビリは週に1~2回程度しか制度上できないため、いかに普段の生活で動くことを習慣化できるかということも重要になってきます。

環境を整えた後は、実際に困っている動作についての改善を行っていきます。

動作が困難な原因が筋力の問題であれば筋力をつける運動を提案したり、筋肉の硬さの問題であれば硬くなる原因を改善したり、動き方の問題であれば動き方の指導を一緒にしていきます。

訪問リハビリでは実際困っている場面での練習ができるため、リハビリの内容がすぐに生活動作の改善につながります。

訪問リハビリのすすめ

訪問リハビリは生活動作の困っている場面を、実際に一緒に確認しながら改善していくことができます。

脳梗塞・脳出血発症から10年以上経っていたとしても、生活で困っていることがあれば、何か原因があるはずです。

その原因を明らかにして、改善のためのプログラムを提案できるのが在宅専門の訪問リハビリになります。

何か生活で困っていることがある方は訪問看護ステーションや訪問リハビリの事業所に相談してみるとよいと思います。

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